床以外の壁や水回りなどに最適化されたコーティングを紹介


ここがポイント!
お家を守るコーティング
- 【白木】和室の白木をコーティング。耐水性・防カビ・抗菌効果があり清潔な状態を保つ。
- 【石材】天然石に浸透性のあるシリコン剤を施工。風合いを変えず撥水性を備え汚れから守る。
- 【防汚】水周りにするフッ素コート。撥水効果があり汚れや水垢を防ぐ、清潔に保つ。
- 【クロス】フッ素の薄い被膜で、壁を生活汚れから守ります。
- 【防汚】押し入れやクローゼット・キッチン・バスなどカビの発生を抑える。
- 【窓ガラスフィルム】UV効果があり断熱効果、防犯効果があり割れにくくなります。
- 【光触媒】外壁などに使用され、雑菌が除去され抗菌作用もある。
- 【無光触媒】外壁、内部の壁にも可能で臭いや菌・有害物質を除菌します。
フローリングを汚れやキズから守るフロアコーティングはもはやスタンダードになりつつありますが、その他のところにも同様のプロテクトが可能なコーティングというものが存在しています。
ここではフロアコーティング以外のところで施工するとよい、さまざまなコーティングを紹介しましょう。
サッと分かる目次
白木コーティング
まずは日本建築によく用いられる白木に施工する白木コーティングを紹介します。
白木コーティングの施工用途と施工場所
美しい日本家屋の部屋は、やはり日本人ならホッとしますよね。
フローリングの洋室が今やメインになっている感があるものの、それでも家のどこか一部に畳の部屋を備えることが多いもの。
さらに最近は建材にこだわる方も多く、畳の部屋の柱は国産の木材の白木をと考える方もいます。
ただしこのような白木の場合はほとんど手を入れず自然のままの状態で使われていることが多いため、
生活しているうちに汚れがついてしまい、風合いを損ねてしまうこともあります。
こういった場所に最適なのが白木コーティングです。和室の白木を使っている部分全般に施工することが可能です。
白木コーティングの効果
白木コーティングを施工しておくと、白木独特の美しさやニュアンスはそのままに、窓から差し込む紫外線による日焼けや変色なども防げます。
白木コーティングは無色透明なごく薄い皮膜を形成するため、普段のお手入れも水をつけかたく絞った布で水拭きするだけでOKです。
白木は結露など湿気にも弱い面をもっていますが、白木コーティングによって耐水性、防カビや抗菌効果が生まれるため、バクテリアやカビ、菌なども寄せ付けず、清潔な状態を保つことができます。
白木コーティングの施工価格
次に白木コーティングの施工価格の目安を確認しておきましょう。
【一例・A社の場合】
マンション(六畳一室分) | 25,000円 |
一戸建て (六畳一室分) | 35,000円 |
白木部分だけの施工ということですので、コスト的にもそれほど気にならないレベルに感じられますね。
この価格でずっと美しい白木が保てるならコスパも良いのではないでしょうか。
白木コーティングの耐久性
白木コーティングは業者にもよりますが、施工するとその効果はおおよそ5年以上というものが多くハイレベルなものなら15年~20年ほどの耐久性が保たれるものもあるようです。
白木コーティングの施工価格と共に耐久性も比較して選ぶとよいでしょう。
石材コーティング
最近ではエントランスや玄関、またキッチン周りなどに御影石などといったこだわりの石材を用いた家屋も見られますが、こういった天然石に浸透性のあるシリコン剤を施工するのが 石材コーティングです。
石材コーティングの施工用途と施工場所
天然石にコーティングする石材コーティングは天然の大理石や御影石といった石材を用いたキッチンや廊下、玄関やエントランスなどに施工することができます。
施工業者によっては天然大理石専用、御影石専用の特殊コーティングを施しているところもあるとか。
浸透性シリコン剤を天然石に塗っていくのですが、天然石のニュアンスは変えずに汚れを防ぐことが可能になります。
その効果からホテルなオフィスのロビーやエントランスなどでもよく施工されているようです。
テラコッタやレンガなど特殊多孔質石材にも施工が可能です。
石材コーティングの効果
天然石に石材コーティングで浸透性シリコンを施工すると風合いを変えず撥水性を備えることができます。
これによって水分やそのほかの汚れから守ることができます。
- 石材は経年によって劣化し風化、またエフロ(白華)が起きることがありますが、こういったことを防ぐだけでなく、目地部分にカビが生えるといったものも防げるようになります。
- 天然石はそのままですと吸水してしまい、冬季に内部の水分が凍結しクラック(ひび割れ)が起きるリスクもあります。
- 石材コーティングを施すと撥水してくれるため、こういったリスクも軽減できます。
石材コーティングの施工価格
施工業者にもよりますが、石材コーティングを施工するコストの一例は以下のような感じになっています。
【一例:B社の場合】
玄関の土間(土足)部分 | 15,000円~ |
キッチンの天板 | 7,000円~ |
施工業者や施工する場所、使う石材によってコストに差はあるものの、このくらいの価格なら新築の家の天然石をコーティングしておけば長く美しさが保ててよいかもしれませんね。
石材コーティングの耐久性
石材コーティングは一度施工するとそう簡単にははがれないと言われています。防汚性や耐水性などの効果はおおよそ10年ほど軽く持つようですね。
防汚コーティング
家の中は気を付けてお手入れしていても、汚れが知らないうちに付着してしまうもの。
一度染みついてしまった汚れは取れない場合もありますから、そうなる前に何とかしておけるほうがいいですよね。
そういった心配をなくしてくれるのが防汚コーティングです。
防汚コーティングの施工用途と施工場所
防汚コーティングは気になる場所にフッ素などでコーティングをすることによって、日常生活のなかで発生する汚れから家を守る、というもの。
施工できる場所は多岐にわたります。
キッチン | コンロ周りや天板・レンジフード周りの表面部分・パネル・タイル・カランや蛇口周り・スイッチ |
浴室 | 壁面や浴槽・カランや蛇口周り・照明周りや天板・扉周り・シャワーヘッド・トレイ |
洗面台 | 天板やボウル部分・ユニットの本体部分・照明 |
トイレ | タンク周り・便器周り・金具部分・手洗いのボウル部分 |
防汚コーティングの効果
防汚コーティングを施工しておくことで、日常でついてしまいがちな汚れがつかず、掃除やお手入れが格段に楽になります。
以下のような効果が期待できます。
- 防汚効果:微細で高分子なフッ素でコーティングすることで凹凸に汚れが入らずシミも防ぐ
- 撥水効果:撥水効果が生まれ、水がしみて汚れやシミ、水垢がつくのも防いでくれる
- 抗菌効果:コーティングにより微生物や菌が入るのを防ぎ清潔に保てる
防汚コーティングの施工価格
商品や施工業者によって差が出ることがありますが、防汚コーティング価格の一例をチェックしておきましょう。
【一例:C社の場合】
バスルーム | 55,000円~ |
トイレ | 34,000円~ |
洗面所 | 23,000円~ |
バスやトイレといった部分は毎日のお掃除がけっこう大変なものです。
施工すればキレイが続くとなれば、最初にこのくらいのコストをかけておいてもいいかもしれませんね。
防汚コーティングの耐久性
耐久性についても施工するものによって差が出ることがあるようですが、一般的なもので3年~5年ほどは防汚効果が持続する ようですね。
特に汚れやすい水回りなどには施工しておくとよいかもしれません。
クロスコーティング
壁紙、クロスの壁はものによりますが、シミや汚れが付きやすいものです。
また部屋の間取りや向きによっては結露して「カビ」が出てしまうことも。
そういったリスクを軽減できるのがクロスコーティングです。
クロスコーティングの施工用途と施工場所
クロスの汚れは普通に生活しているだけでも思いのほか多く、オーディオ周りや家具の後ろなども気が付くと取れない汚れが付着していて困ってしまうことも。
クロスコーティングを施工しておくとフッ素の薄い塗膜でクロスを覆うことで汚れにくくなり、クロスの張替え時期を遅らせることができ、結果的にコストダウンにつながるケースも多いようです。
施工する場所としてはクロス貼りのところならどこでも、といった感じで、キッチン周りや洗面所のクロス部分といったところもおススメです。
また、先ほど触れたようなオーディオ機器やテレビのような家電製品が近くにある静電気を帯びるところも有効です。
クロスコーティングの効果
クロスコーティングを施工しておくと、さまざまな汚れやリスクが軽減できます。
- スイッチ周りにつきがちな手あか
- 日常生活のなかで知らずについてしまうシミ
- タバコによるヤニの黄ばみ
- オーディオやテレビ付近の静電気によるホコリや黒ずみ
- キッチン周りの脂汚れ
- 紫外線による日焼けや黄ばみの防止
こういった汚れが付きにくくなることから、日常での部屋のお手入れが格段に楽になります。
普段のお手入れとしては水を含ませて硬く絞った布などでふき取るだけでOKと、かなり負担軽減になります。
クロスコーティングの施工価格
次にクロスコーティングの施工価格について確認しましょう。
【一例:D社の場合】
リビング(20畳まで)・キッチン・廊下セット | 100,000円~ |
洋室・和室(7畳まで) | 32,000円~ |
トイレ・脱衣所 | 各 12,600円~ |
※追加 1畳ごとに | 3,150円 |
クロス全体ということですので施工する面積はかなり広範囲になるものの、さほど高額ではないようですね。
新築の物件の場合などは施工しておくとよいかもしれません。
クロスコーティングの耐久性
クロスコーティングの耐久性 についてもチェックしておきましょう。
一度施工すれば商品による差があるものの、 5~7年ほどは防汚効果 が続くようです。
また業者によっては5年保証といった保証を付けているところもありますので、そういったところを選ぶほうが安心かもしれませんね。
防カビコーティング
家は思わぬところに湿気がたまり結露が生じてカビが発生することがあります。
ここではそんなカビを防いでくれる防カビコーティングについて見ていきましょう。
防カビコーティングの施工用途と施工場所
窓際だけでなく北側の壁なども実は湿気がたまりやすく壁そのものが結露するケースがあります。
家にカビが生えてしまうと見た目が悪くなってしまうだけでなく、健康被害も生じる場合が多いものです。
防カビコーティングを施工しておくと家に関わる多くの菌やカビから守ることができます。
一般的に浸透性のある有機成分を含んでいないコーティング剤が使われることが多いため、長い間カビの発生を抑え、さらには感染症といったものも予防することにつながります。
場所としては湿気が気になるところが適しています。
- 押入れの中
- 玄関周りや靴箱の中
- 収納スペースやクローゼット
- キッチンやバス、洗面所など水回りも
防カビコーティングの効果
防カビコーティングのメカニズムはこのようになっています。
特殊な抗菌材をカビの発生が気になるところに施工することで、抗菌塗膜が形成されます。
それによってカビの胞子が防カビコーティングを施工した場所に付着したとしても菌糸が伸びてもそこにとどまることができません。
結果的に増殖ができずカビが生えないということです。
カビの胞子はどの家でも存在するものですが、防カビコーティングを施工しておけば増えなくて済むということなのですね。
また 「防カビコーティング」を施しておくと「撥水性」「防汚性」も得られるため日常生活でつきがちな汚れも防げるそうです。
防カビコーティングの施工価格
カビを増やさないためにとっても効果的な防カビコーティングですが、どの程度の施工価格が必要になるのでしょうか?ここで一例を見ておきましょう。
【一例:E社の場合】
物入れ・収納・押入れ・天袋・下駄箱など | 各一ヵ所につき 12,600円 |
防カビコーティングを希望する場所は部屋の中でも入り組んだ場所が多いものです。
スペースとしては広くありませんが、細かい作業が必要になるのである程度のコストは仕方がない感じかもしれません。
とはいえこの程度でカビが防げるなら毎日のお手入れが省けていいのではないでしょうか。
防カビコーティングの耐久性
防カビコーティングは一度施工したらどの程度効果が持続するのでしょうか?
防カビコーティングに使う素材や施工業者にもよりますが、およそ5年程度は効果が持続するものが多いようです。
お手入れが大変なところやカビが生えやすいところはコストをかけても施工しておくとよいかもしれませんね。
窓ガラスフィルム
最近はエコの観点から窓から差し込む紫外線を防いで二重窓にするといったことが一般的になっていますが、窓ガラスに施工することでUVカットなどができるのが窓ガラスフィルムです。
この施工について見てみましょう。
窓ガラスフィルムの施工用途と施工場所
一般的な窓ガラスであれば、ほとんどの窓に窓ガラスフィルムの施工が可能です。
DIYなどで自分で窓ガラスフィルムを取り付ける方もいらっしゃいますが、専門の熟練した職人に任せた方が安心できますし、仕上がりも耐久性も差がつきます。
国産有名メーカーのフィルムは信頼性も高く、専門の業者に選んでもらい施工してもらうのがお勧めです。
窓ガラスフィルムの効果
窓ガラスフィルムを施工すると以下のようなメリットと効果が得られます。
- UVカット効果:紫外線が外部から入り込むのを防ぎ、フローリングや家財が日焼け、劣化するのを防ぐ
- 断熱効果:フィルムの種類にもよるが、外部と内部の熱を遮断しエコにもなるものも
- 防犯効果:フィルムを施工するとガラスが割れにくくなるため、防犯効果も期待できる
そのままの窓ですと日当たりがよい部屋は外部からの紫外線や外気の影響を受けやすく夏暑く冬は寒い部屋になりがちです。
窓ガラスフィルムの特色や効果を知って自身の家に必要な性能があるものを選ぶとよいでしょう。
窓ガラスフィルムの施工価格
では次に窓ガラスフィルムの施工価格についても確認しておきましょう。
【一例:F社】
住友3Mピュアリフレ(高性能断熱UV) | 12,000円(1㎡につき) |
住友NANOシリーズ(紫外線・赤外線カット) | 14,000円(1㎡につき) |
住友3Mスーパーレイヤー(防犯・UVカット) | 16,000円(1㎡につき) |
窓ガラスフィルムは一旦施工してしまえば、あとは特にお手入れなどもこれまでと変わらないものですので入居前に窓ガラスフィルム施工をお勧めします。
窓ガラスフィルムの耐久性
窓ガラスフィルムは国産の有名メーカーのものは、かなり耐久性が高く信頼されているようです。
部屋の状況にもよりますが、一般的には窓ガラスフィルムを施工してしまえば10年~15年ほどの耐久性があるとされています。
日差しやキッチンなど施工する部屋の状況によっては20年、30年経っても特に遜色がないというケースもあります。
窓ガラスフィルムは、コスパ的にはかなりお値打ちと言えます。
光触媒コーティング
次に光触媒コーティングをチェックしてみました。
光触媒コーティングとは環境浄化材料というものを用いて蛍光灯や紫外線などの光が当たると強い酸化力が生み出され、そこに接触する雑菌や有機化合物を取り除けるものだそうです。
光触媒コーティングの施工用途と施工場所
光触媒コーティングは、光が当たることで汚れや雑菌が除去されるということから外壁などに使われることが多いようです。
施工業者によって扱いが違うものの、他にも宅内のトイレやお風呂、水回り全般や、天井や床、壁など室内全般にも施工することが可能なようです。
光触媒コーティングの効果
光触媒コーティングには以下のような効果が期待できます。
- 脱臭効果:アンモニアやアセトアルデヒド、硫化水素といった悪臭を分解する
- 大気浄化:ホルムアルデヒドなど大気中の有機物質を取り除く
- 防汚効果:日常的なホコリや汚れが付きにくくなる
- 抗菌効果:抗菌にすぐれていることよりクリーンな環境をキープする
- 浄水効果:トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなど水中に溶けた汚染物質など揮発性有塩解を取り除く
光触媒コーティングは様々な効果が期待できるものなんですね。健康的に暮らしやすい家にするには、よいコーティングだと言えます。
光触媒コーティングの施工価格
では次に光触媒コーティングの施工価格について確認しましょう。
【一例:H社の場合】
六畳の部屋(天井、壁、床) | 100,000円 |
2LDK各部屋(50㎡まで) | 125,000円 |
トイレ | 35,000円 |
外壁 | 300㎡まで 3,500円(1㎡につき) 300㎡以上 2,500円(1㎡につき) |
シックハウスやアトピーなどアレルギーのあるご家族がいらっしゃる場合などは光触媒コーティングを施工しておくとよいかもしれません。
光触媒コーティングの耐久性
施工業者や施工の内容によっても差があるものですが、 一般的には5年以上の耐久性 を確認しているというデータがあります。
これを目安に業者を選んでみるとよいかもしれません。
無光触媒コーティング
光触媒コーティングに対して光も必要とせずに同様のような効果が期待できるのが無光触媒コーティングです。
ここでは無光触媒コーティングについてチェックしました。
無光触媒コーティングの施工用途と施工場所
無光触媒リン酸チタニアという完全無機質な原料を主に使った溶剤を使い、専用の噴霧器を使い家の壁や宅内など、様々なところにコーティングできるのが無光触媒コーティングです。
家の内部から外壁まで施工が可能となっているようですので、どこに無光触媒コーティングを施工したいかを考えて施工業者を選ぶとよいかもしれません。
無光触媒コーティングの効果
無光触媒コーティングは、独自の化学反応によって気になるニオイや菌、有害物質や汚れを分解するといいます。
光触媒と違って光があってもなくても24時間ずっと活性化し、効果を発揮するのが大きなメリットと言えます。
また、帯電を防ぐ効果もあるそうなので、これによって汚れもつきにくくなるんだとか。
タバコやごみの臭いやペットの臭いなど生活臭で悩んでいる方やアレルギー体質の方がいる家にお勧めです。
さらに無光触媒コーティングには防カビや防汚機能をプラスしたものもあるようです。
無光触媒コーティングの施工価格
とても魅力的な無光触媒コーティングですが気になるのは施工価格ではないでしょうか?次にコストについて一例を見てみましょう。
【一例:I社の場合】
リビング | 60,000円 |
トイレ | 25,000円 |
3LDK全室 | 162,600円 |
ペットがいるとかアレルギー体質、タバコを吸う方がいらっしゃるご家庭は入居する際に施工しておくとよいかもしれませんね。
コスト的にもそこまで高額な印象ではない感じです。
無光触媒コーティングの耐久性
無光触媒コーティングは光触媒コーティングよりもさらに耐久性は高いと言われています。
無光触媒コーティングの耐久性について情報はあまり多くありませんが、ここから考えると5年~10年ほど耐久性があると考えてよいのかもしれません。
施工業者や使う素材によっても耐久性に差があるので検討する際には耐久性についても質問するとよいでしょう。
それぞれの価格や特徴を紹介しています。
