引っかき硬度試験によるフロアコーティングの硬度測定
ナビサン
よくフロアコーティングの性能の紹介で「◯H」と表現している硬度について解説します
「H」とは鉛筆の硬度の事です
普段使う鉛筆に「HB」や「2B」と言った芯の硬さを表す単位があります。この鉛筆の芯の硬さを基準にした「引っかき硬度試験」を利用します。
表面硬度を表示するための試験方法は「日本工業規格(JIS)」で決められておりその測定方法にもとづいて測定されます。
試験方法は鉛筆の芯の硬さを一定の条件で塗膜上ですべらせ測定します。
この時利用する鉛筆を柔らかいものから硬いものへ徐々に変更していき、傷あとが残る鉛筆まで試験をします。
結果、傷あとが残らなかった最も硬度の高い鉛筆をコーティングの硬度性能として表すことができます。
※あいち産業科学技術総合センター「塗膜の引っかき硬度試験について」
各種フロアコーティングの表面硬度
ナビサン
各種フロアコーティングの硬度一覧です。違いがよくわかりますね。
UVコーティング | 5H〜7H | 硬い |
---|---|---|
ガラスコーティング | 6H〜9H | すごく硬い |
シリコンコーティング | 3H〜6H | ソフト |
ウレタンコーティング | 3H〜6H | ソフト |
水性ウレタンコーティング | HB〜2H | 柔らかい |
WAX | 2B | すごく柔らかい |
日常生活で使うフロアコーティングと硬度のバランス
フロアコーティングの硬度は高いほうが良い訳ではありません。
ナビサン
床のコーティングは硬いからといってキズがつかないわけではありません
硬い被膜にはメリットもデメリットもあるのです
硬い被膜にはメリットもデメリットもあるのです
硬い被膜ほど割れやすい
フローリングは季節変動による湿度や温度で膨張・伸縮を繰り返します。被膜は硬ければ硬いほど柔軟性が無くなり塗膜が割れやすくなります。
また人が歩くことにより「しなり」も生じます。そのため、硬ければいいという分けではなく硬くしなやかであることが求められます。
硬くても傷が付く
もちろん硬いほど、表面の傷はつきにくくなります。しかし、どんなに硬いコーティングでも強い衝撃や鋭利なものが当たれば傷が付きます。
フロアコーティングの塗膜の厚さは下記の通りです。コピー用紙よりも薄い被膜で出来ています。
- ガラスコーティング・・・0.02o〜0.08o
- UVフロアコーティング・・・0.06o
- コピー用紙・・・0.09mm
重要なのはフローリングの材質や特性に合わせた施工をしているのかです。それでもフロアコーティングは万能ではないため、傷はついてしまいます。
業者はこの点を理解しているため、ユーザーが快適に過ごせるように「保証」を充実させているのです。
各業者、種類によって保証年数や保証の条件が違います。フロアコーティングを依頼するときはよく確認してから決断しましょう。
コーティングの種類と特徴を知ろう!
それぞれの価格や特徴を紹介しています。
商品や業者の選び方をチェックしましょう!